年金の減額対策について 平成26年2月3日

 またまた、日本年金機構から年金額改定の案内がきました。

 振り返ってみますと、平成24年度のお知らせ案内では、前年度の消費者物価指数が
0.3%下がったため同率の引き下げが、さらに、平成25年12月の案内では、特例水準の解消のためにと、何やらわけのわからない理由で1%の引き下げが行われました。

 今後はどうなるのでしょう?

 案内によれば、年金額は物価の変動に応じ、増減させることを基本とする(物価スライドといいます)仕組みとされていますが、過去(平成11~13年)に物価が下がった時、3年間の下落率分合計1.7%を、翌年度以降の年金から引き下げるべきところ、当時の年金受給者の生活等を考慮(余計なお世話でした)して年金額が据え置かれ(物価スライド特例措置といいます)、その後の改善ができないまま昨年度においては、本来の年金額を2.5%上回る水準(特例水準)になり、現状ではもらいすぎになっているということです。

 この特例水準の解消のために、平成25年10月分から1%平成26年4月分から1%、平成27年4月分から0.5%引き下げて本来の年金額に合わせるというものです。

 この措置も物価と賃金の変動がない前提ですからうまくいくかどうか心配です。 
 昨年度の物価上昇率が0.3%0.4%(消費者物価指数:CPI)のプラス見通しとなっているもののある程度の減額は覚悟した方がよさそうです。

公的年金の受給権を満たす人(原則25年以上加入)の公的年金(65歳から)は、老齢基礎年金として、原則20歳~60歳までの40年間の保険料納付済み期間がある人で月額は満額の約6万5千円です。このほかサラリーマンの場合は、厚生年金保険の被保険者期間が1カ月以上で老齢基礎年金の加入期間である原則25年以上の受給資格期間のある人が、老齢厚生年金(公務員は共済年金)として、生年月日に応じて、一定の計算に基づく平均標準報酬月額に対する加入期間相当分の金額をもらえます。

総務省の統計では、一昨年の年金額(夫婦二人の標準的家庭のもの※)は、月額約23万円ですが、60歳以上の高齢無職世帯(平均世帯人員1.9人)の公的年金合計は16万円で、これにその他収入を加算して実収入は18万円です。
 
 ※標準的家庭(世帯)の年金額は、厚生労働省が示すモデル年金で、基礎年金は夫婦とも40年間加入の満額年金合計13万円、厚生年金は、夫が平均的収入で40年間勤務した場合の月額10万円を合計した額です。

一方、消費支出と税金等を合わせた実支出額は23万円で、毎月の赤字が約5万円となっています。不足分は、預貯金の取り崩し、アルバイト収入などでカバーされているようです。

 このような状況下で年金減額は大変つらいのですが、公的年金制度が世代間扶養
(賦課方式といいます)の仕組みであり、現役世代の人が納めた保険料を高齢者の年金給付に充当してもらっている手前、順送りとはいえ、ある程度の年金減額はやむを得ないのかもしれません。

 今後、現役人口の減少、65歳時の平均余命の伸長により、負担と給付の収支が均衡しなくなる場合、給付水準を自動的に調整する仕組み(マクロ経済スライドといいます)があり、これが発動されると物価が上がってもそのまま年金が増えることは期待できそうにありません。

これからの年金制度改正動向に注視しつつ、積立や運用などライフプランの見直しを行い、生きがいあるシ二アライフに努めたいものです。

131日速報から追記>

厚生労働省より、4月分の年金から、引き下げ率は0.7%に決定した旨の発表がありまました。これは、物価・賃金の上昇により、当初1%引き下げ予定のところ0.3%減額となったものです。
 ちなみに、同日総務省発表の消費者物価指数は、前年比0.4%の上昇でした。

これにより、年金は国民年金満額受給者で月額475円、標準世帯の厚生年金受給者で月額1,666円の減額となります。一方、現役世代の保険料も引き上げられ、年金受給者と現役世代で痛み分けとなっています。