外貨建て貯蓄について 平成27年1月30日

  昨年12月末の為替相場は1ドル1201ユーロ146円でした。一昨年末が1ドル105円、
1ユーロ145円程度でしたから昨年は円安で終わりました。さて、今年はどうなるでしょうか。

為替相場は、一般に、商品やサービスに対するその国の購買力の比率(購買力平価)と考えられていますが、実際は、国内外の景気、金融財政政策、米国経済、欧州債務問題などいろんな要因が重なり形成されますので専門家といえども予測は困難です。予測情報は占いと同じで当たるもはっけ(八卦)あたらぬもはっけと割り切って参考にすることになります。

仮に、一年前に前記の為替レートで米ドル定期預金をして、満期償還を迎えたとします。結果は
1
万ドル(105万円)の定期預金が、償還時に120万円(1万ドル)になったわけですから、円安に振れたことで円換算で120万円から105万円差し引いた15万円(税込)の為替差益が生じ、所定の利息(税込)ももらえ外貨建て貯蓄は成功したことになります。

このように、外貨建て貯蓄は、利息のほかに為替差益が得られる(手数料は別途必要)メリットがありますが、逆の円高になると為替差損が発生し、利息どころか元本割れとなるデメリットもあります。外貨建て投資はハイリスク・ハイリターン商品ですが、投資時に償還時の先物為替レートで先物為替予約をして差益を固定し実質利回りを確定させ、為替変動リスクを回避することも可能です。たとえば、償還時の先物為替レートが110円で約束できるとすれば、このレートで償還予約を付して差益を確保しておくわけです。

ところで、日本と米国の貯蓄の傾向を比較しますと、日本は安全性貯蓄へ53%、有価証券等の収益性投資へ16%の配分に対し、米国は安全性13%、収益性52%とほぼ逆転しています。個人貯蓄に占める外貨預金も2%もありません。国民性の違いでしょうが、ポートフォリオ(資産構成)面では余裕資金の一部を収益性商品に回すという、積極的な運用の取組み余地もありそうです。

 ご参考までに、外貨建て貯蓄検討の場合の留意点は次のとおりです。

 対象となる外国通貨は、金融機関で取り扱ってるものならどこの通貨でもよいのですが、代表的なものは米ドル、英ポンド、ユーロです。預金種目は、円預金と同じ、普通・通知・定期預金などがあり、利息も通貨や期間などにより異なりますが円預金より高いです。

 投資の際、銀行等で円からドルに替えるときはTTS(対顧客電信売相場)、ドルから円に替えるときはTTB(対顧客電信買相場)という為替レートが適用されます。この価格は交換時のTTM(仲値)に1円程度為替手数料として加減されますので、前例ではドル購入時のTTSは+1円の106、満期時ドルを売るときのTTBは-1円の119となります。
少なくとも往復
2円程度の為替差益がないと元本割れになります。

 利息(先物予約を付けた場合の為替差益を含む)に対する税金は、ドルで受け取り時の為替レートで計算した円利息に対し、為替先物の差益を含め、国内預金同様、20.315%の源泉分離課税です。
 為替先物予約を付けない場合の為替差益は雑所得として総合課税扱いになります。

 脳トレに研究してみてください。

 TTS:telegraphic transfer selling rate TTB:telegraphic transfer buying rate