長期資産としての金地金
について
  
平成27年5月30日
 

 金は、身近なところでは、装飾品や入れ歯などに利用されていますが、相続対策や投資資産としても利用され、またいざという時の換金性もあり、比較的楽に現金化することもできます。529日の金地金の小売価格は1g当たり5,146円で2年前の高値5,084円の水準でしたが、4月の平均(4,658円)に比べ若干上昇しています。

 金地金(きんじがね、きんじきん)とは、金属の塊のことで「金の延べ棒(インゴットという)」を指しますが、通常「金」で紹介されています。

 一般に、資産運用は、預貯金が中心ですが、効果的な組み合わせ運用(ポートフォリオ)の見直しなどの場合、金を保有して預貯金の目減りを補う方法も利用されています。

 金は為替動向や世界経済情勢の変化に応じ毎日価格が変動し、利息は生じない、元本保証もない価格変動商品ですが、通貨よりも資産価値として物価変動にも強い長期的に安定した資産(業者小売価格は1g当たり10年前の平成17年で約1,600円、5年前で約3,500円、昨年は4,300円)になっています。

価格はどのように決まるのでしょうか。

 金はニューヨーク市場のドル建て価格を引き継ぎますが、国内ではこれを円に換算して公表されています。
 国際金価格の計算単位はトロイオンスとなっており、国内ではグラムに換算されます。換算方法は、質量の単位が1トロイオンス=31.1035グラムですから、仮にニューヨークの金価格が1,300ドル、為替相場が1ドル=120円なら、算式は「1,300ドル×120円÷約31.1g5,000/g」となり、500gの金地金は250万円(手数料を除く)と計算できます。

 税金はどうなるでしょうか。

 所有期間中は非課税ですが、譲渡した場合は、譲渡所得として他の所得とともに総合課税の対象となり、確定申告が必要です。その場合。所有期間が5年超の長期譲渡に該当すれば、譲渡益から特別控除50万円控除後の2分の1が譲渡所得の金額になります。所有期間が5年以内の場合は「2分の1」が適用されません。  
 なお、金を対象とした投資信託として「金価格連動型上場投資信託」(金ETF)というものがありますが、これは、金融類似商品として、収益に対し預貯金同様、一律
20.315%の源泉分離課税です。

 話は変わりますが、
 歯の治療として入れ歯を金で行った場合、医療費控除の対象になるでしょうか。

 治療費は、保険がきかないと、高額になりますが、一般的な支出水準を著しく超えると認められる場合は控除対象になりません。しかし、金やポーセレン(セラミック)による治療は、現在一般的に利用されているものとされ、これらを使った治療は控除対象になるとされています。

 相続に関しては、金の仏具などは、日常礼拝に供していれば祭祀財産として非課税とされますが、貴重品として金庫などに大事に保管していると、祭祀財産とならず金地金に準じた時価が相続財産とみなされる可能性もあります。
 このような場合、相続で取得した金の仏具等を社会貢献のため公益財団法人等へ寄附する(相続税の申告期限
10か月以内)と非課税扱いとされます。

(出典)

田中貴金属工業HP 金価格推移  国税庁HP タックスアンサー