REIT(リート)について  
平成27年6月29日
 昔から資産3分法という教えがありますが、これは金融経済用語辞典によると、異なった性質を持つ3つの資産(現金、土地、株)に投資するのがリスク分散になるというポートフォリオ理論(構成する資産の単独でのリスクより小さなリスクを実現する適正保有形態があるとする)の考え方とされています。

 現金は、現金のほか預貯金等もあり、株は、株式や投資信託・債券などの有価証券等が含まれ、それぞれ少額でも投資可能ですが、土地は、建物などと共に不動産としてちょっと金額がかさばります。

何かうまい手はないでしょうか。そこで、不動産を対象にした有価証券として流通しているREIT(リート)について調べてみます。

 これは「不動産投資信託」のことで、アメリカで発達し好評だったものを、十数年前に日本でも創設され「J-REIT」と呼ばれ、昨今では比較的人気のある商品です。正式には「Japan Real Estate
 Investment Trust
」の略です。株式同様、証券取引所に上場されています。

 仕組みは、投資法人を設立、投資証券を発行して投資家から集めたお金と借入金等を元に、オフィスビルやマンションなどの不動産に投資運用し、そこから得られる賃料収入や売却益などから、一定額が投資家に分配されるものです。投資家はその投資法人の投資主となり間接的に不動産に投資していることになります。

 商品は、平成27 626日現在で51銘柄(投資法人)が東京証券取引所に上場(株式欄の末尾部分に毎日全銘柄の時価表示あり)されており、株式同様、証券会社等で指値や成行きで売買取引ができます。投資単位は、16万円(最低)から140万円程度(最高)の範囲で、利回りは2%から4%台、平均3.2%程度になっています。

 投資メリットは、少額で間接的に不動産投資が可能となり、利回りも,換金性も高く、各投資物件に応じた銘柄への分散投資も可能です。

一方、デメリットは、賃料相場や不動産市況の変動、不動産税制の規制強化、投資法人の借入れ負担による財政状況悪化、地震・火災など建物リスクがあります。

税金は、分配金は配当所得として総合課税または申告分離課税(所得税・復興特別所得税計15.315%、住民税5%)にするか、申告不要にして20.315%の源泉所得税を負担するかの選択となり、譲渡の場合は譲渡益については株式等の譲渡所得の申告分離課税(20.315%)として確定申告が必要です。

ただし、少額投資非課税口座(NISA)を活用すると、平成28年以降は、年間120万円(本年中は100万円)の投資額に対する分配金・譲渡益が5年間非課税になります。これは利用価値があります。

これらの情報は、会社四季報(東洋経済新報社)、会社情報(日本経済新聞社)、東京証券取引所・投資信託協会・各不動産投資法人の各ホームページ、各社有価証券報告書などから入手できます。

老後資産運用の基本は元本保証商品への投資ですが、元本保証はないが比較的安全な商品としてリートの研究余地はありそうです。

3分法の一つである不動産に着目してご案内しました。

 

(参考文献)

東京証券取引所 HP(REIT)

投資信託協会 HP(J-REITを学ぼう)