平成28年度税制改正について
平成28年2月29日

 本年度の税制改正案は、
190回通常国会で審議され3月末までには成立する見込みです。これを踏まえ個人に関係のある新たな項目について確認しておきたいと思います。

空き家に係る「譲渡所得の特別控除の特例」が創設されます

 相続により被相続人のみが居住していた旧耐震家屋(昭和565月以前の旧耐震基準の戸建)およびその敷地である土地を取得した相続人が、本年4月から平成3112月末までに売却(対価の額が1億円以下)した場合、譲渡所得について3千万円の特別控除が適用されます。

 要件として、家屋は、譲渡の時において、必要な耐震改修や除却等を行い、市区町村等の地震等の安全基準に該当する旨の「証明書」等を添付のうえ、確定申告書を提出する必要があります。

住宅の三世代同居改修工事に係る「税額控除の特例」が創設されます

これは、個人が、?調理室、②浴室、③便所、④玄関のいずれかを2つ以上増設する「三世代同居改修工事」を行い、平成284月から平成316月までに居住用に供した場合、標準工事費用が50万円以上のほか、一定の要件を満たし、登録性能評価機関や指定確認検査機関などの証明書の交付を受けた場合に適用があります。
 なお、自己資金による場合と借入金による場合で控除額が異なります。

?住宅借入金がある場合
 工事費用が250万円までは年末残高(上限1千万円)の2%、それ以外は1%を、5年間にわたり所得税から控除(現行の住宅ローン控除と選択適用)されます。

②自己資金による場合
 標準的な工事費用相当額(上限250万円)の10%が税額控除されます。

セルフメディケーション(自主服薬)推進のためのスイッチOTC薬控除(医療費控除)制度が創設されます

 医療用医薬品からの代替を進める観点から、特定健康診査、予防接種、定期健診、がん検診などの予防への取り組みを行う個人が、平成291月から平成3312月までの間に、自己または生計を一にする親族に係るスイッチOTC医薬品(一般用医薬品のうち医療用から転用された医薬品)の購入の対価を支払った場合、合計額が12千円を超える金額(88千円を限度)について、総所得金額等から所得控除(住民税も)されます。ただし、現行の医療費控除制度との選択になります。

消費税の軽減税率制度が導入されます

平成294月から、酒類および外食を除く飲食料品、新聞の定期購読料について消費税が8%(一般消費税は10%)になります。

国税のクレジットカード納付制度が創設されます

 平成291月から、国税を納付しようとする人が、インターネットを利用してクレジットカードにより納付する場合、国税庁長官指定の納付受託者(コンビニエンスストア)に納付委託ができるようになります。

自動車取得税が廃止されます

平成294月の消費税10%引き上げ時に廃止(3月末)されます。
一方、環境性能割(仮称)が創設され、ハイブリット車などを除く自動車取得税が2%(営業車1%)課税されます。ご留意を!  

(参考文献)

平成28年度税制改正大綱 (平成271224日閣議決定)財務省

所得税法73条(医療費控除)

租税特別措置法35条(居住用財産譲渡の特別控除)

租税特別措置法41条(住宅ローン控除)

国税通則法34条の4(納付受託者)