個人型確定拠出年金について

平成29年4月30日

  <big></big> 確定拠出年金は、事業主または個人が掛金を拠出し、自己の責任で商品を選択、運用し、60歳以降に給付金として受け取る年金制度で、個人の拠出による個人型と事業主が拠出する企業型があります。
個人型年金は、国民年金基金連合会が行うもので、加入希望者は同連合会に申請します。
これまで、この個人型は公務員や専業主婦は加入できませんでしたが、平成27年に確定拠出年金法が改正され、本年1月から加入できるよう範囲が拡大されました。名称は、個人型確定拠出年金といい、愛称は「iDeCo」(イデコ)です。英語訳は、individual-type Defined Contribution pension planです。
昨今の報道では、公的年金は減る、社会保険料は増える、消費者物価は上昇傾向という状況にあって、老後資金対策が重要になっています。新制度のiDeCoは、60歳までに老後資金づくりを準備したい人に利用価値がありそうです。概要を確認してみましょう。

1.加入申し込み先

iDeCoを取り扱っている金融機関に連絡し、申込必要書類を取り寄せます。インターネットやコールセンターの利用が便利です。金融機関は、銀行、信用金庫、証券会社、生命(損害)保険会社などがあり、取扱商品も異なりますので、自分の運用目的に合致し、手数料等やサービスのよいところを選択することになります。
運用商品例としては、定期預金などの元本保証商品、株式投資信託や公社債投資信託などの元本保証のない投資商品、積立傷害保険などの保険商品など数多くあります。

2.加入者・掛金

   
加入できる人 毎月の掛金上限額
@自営業者(国民年金の第1号被保険者)  68,000円
A60歳未満の厚生年金の被保険者(第2号被保険者) A
a 企業年金のない会社員 a 23,000円
b 企業型確定拠出年金がある会社員で、規約でiDeCo加入を認めているもの b 20,000円
c 確定給付企業年金・厚生年金基金のある会社員、公務員、私学共済加入員
(規約でiDeCo加入を認めているもの)
c 12,000円
B専業主婦(第3号被保険者)収入130万円未満で被保険者の収入の2分の1未満の人 B 23,000円
(5,000円以上千円単位)
 

3.税制のメリット

  1年間の掛金合計額が、「小規模企業共済等掛金控除」として所得控除が受けられます。
仮に120万円のパート収入がある専業主婦の場合、給与所得控除65万円(※1)控除後の所得が55万円になりますが、iDeCo月額2万円を掛けていると年間24万円が所得控除されますので、所得税・住民税の合計税率15%相当の36,000円(※2)が節税になります。
※1 給与所得控除額は年間収入162.5万円までは65万円です。
※2 所得控除24万円×15%(所得195万円まで所得税5%+住民税10%)=3.6万円

4.給付金の受取り

 ・加入期間10年以上の人は、60歳から老齢給付金として受け取れます。(50歳加入者)
 ・加入期間10年未満は61歳、8年未満は62歳、6年未満は63歳、4年未満は64歳、2年未満は65歳からの受取りとなります。

5.給付金の扱い

 
給付金受取り時 収入から控除される控除額 備 考
@一時金:退職所得扱い
(収入−退職所得控除額)×1/2=
退職所得
<退職所得控除額>
年数20年以下:40万円×年数(最低80万円)
 21年以上 800万円+70万円×(年数−20年)
収入は、退職一時金と合算されます
A年金式:雑所得扱い
(収入−公的年金等控除額)=雑所得
<公的年金等控除額>
最低70万円(65歳以上は120万円
(年齢共通算式)
410万円未満は、収入×0.25+375,000円
770万円未満は、収入×0.15+785,000円
770万円以上は、収入×0.05+1,555,000円
収入は、他の公的年金等と合算されます

6.積立NISAとの比較

  平成30年から適用される年間積立上限40万円、積立期間20年間、合計800万円まで配当金や譲渡益が非課税となる[積立NISA]との比較も検討する必要があります。
  NISAの場合は、運用商品が株式や投資信託となりますので、ご自身の適正な資産配分(ポートフォリオ)や運用目的を十分検討のうえ選択する必要があります。

  ぜひ、ご研究を!
 
(参考文献)
1.http://www.npfa.or.jp/401K/ HP
2.http://www.npfa.or.jp/401K/join/faq.html 国民年金基金連合会HP
3.確定拠出年金法の一部を改正する法律 厚生労働省
4、所得税法 所得控除、退職所得控除、公的年金控除