マンション総合保険について

平成29年8月31日

1.現在の保険契約

コミュニティ五番街(以下、「五番街」と略します)は、建物を含む共用部分に対し一括して、期間5年の火災保険契約を締結しています。
保険金額は概算で40億円、保険料は1年分換算1,677万円(内、掛捨て部分は340万円、積立保険部分は1,337万円)です。積立部分は、5年分を修繕積立金会計の資産に計上済みです。
保険期間は5年契約で、2014年4月から2019年4月1日16時までとなっております。

〈共用部分とは〉
規約第9条、別記1〜7記載の付属建物や付属設備等で、主なものは、管理棟、A棟・C棟・D棟集会所およびこれらに属する一定の付属物、A〜Dブロックごとに共属する専有部分以外の建物構造部分や設備などです。

2.補償内容

マンションの共用部分が、火災、落雷、破裂・爆発、風災・ひょう災・雪災、外部からの物体落下・飛来・衝突などにより損害を受けた場合、再調達価額(保険の対象物と同一の用途、規模、性能のものを再購入する場合の価額)を基に定められた保険金が支払われます。
これらの基本補償のほか、特約が付されていると特約に該当する費用も補償してもらえます。
五番街では、「個人賠償責任特約包括契約に関する特約」が付いていますので、被保険者(五番街住民、非居住の区分所有者)が、日常生活に起因する偶然の事故により、他人にケガをさせたり、財物を損壊したりした結果、賠償金を負担しなければならなくなった場合に保険金(1事故1億円限度)が支払われます。海外での事故も対象になります。
事故例としては、階下に水漏れを出した、他人の家のガラスを壊した、自転車で他人にケガをさせた、ベランダから物を落とし通行人にケガをさせた、飼い犬が他人に噛みついたときなどです。ただし、自動車に起因するもの、同居親族に対するもの、心神喪失に起因するもの、他人からの預かりもの、故意により生じたものなどに対する損害賠償責任には保険金は支払われません。
もう一つ「施設賠償責任特約」が付いていますので、共用部分の欠陥や管理業務上の過失による他人への賠償責任負担により被る損害が補償されます。他、水漏れ・破損等補償特約も付いています。
 なお、「水災被害補償」については、基本補償の対象外ですが、特約を付けた場合でも、損害額が共用部分の再調達価額の30%以上になった場合または床上浸水を被った場合に限られており、保険料も割高になることからこれまで特約は付されていません。

3.地震保険

 現在加入していません。
 補償内容は、地震等を原因とする火災・損壊・埋没・流失によって、マンション共用部分が損害を受けた場合に保険金が支払われます。専有部分やそこに収容されている家財は対象外です。
 支払われる保険金は、全損(建物時価の50%以上の損害)は、保険金の100%(時価額が限度。以下同じ)、大半損(同40%〜50%の損害)は、保険金の60%、小半損(同20%〜40%の損害)は、保険金の30%、一部損(同3%〜20%の損害)は、保険金の5%、一部損に至らない場合は支払われません。損害額は、専門の調査員が「地震保険損害認定基準」に従い認定します。
 〈地震保険料〉
 保険金額は、火災保険の半分約20億円(1戸換算250万円)ですが、保険料は、年換算4百万円(掛捨て、1戸換算5千円)と火災保険より高くなります。
 地震保険や地震火災費用補償特約は、地震に備え必要な保険ですが、保険料や特約保険料負担が大きいため、コストパフォーマンス(費用対効果)を十分考えて加入可否を検討する必要があります。
 仮の話として、地震保険加入後、地震火災で共用部分が全棟で3割損壊(前記の小半損に該当)したと仮定しますと6億円(1戸換算74万円)補償されますので、共用部分については、修繕積立金で修復可能になるかもしれません。加入していない場合1戸あたり74万円の一時金負担が生じますが、各棟により損壊程度に差が生じると個人負担額の調整が必要になるかもしれません。(規約78条ブロック総会、規約87条棟総会ほか参照)

4.専有部分の補償

 マンション総合保険は、共用部分を対象とした火災保険ですから、専有部分に対する火災保険は、個々人の必要に応じて任意に個人用火災総合保険や火災共済加入を検討することになります。地震保険も同様です。

5.専有部分と共用部分の範囲

 保険加入においては、保険金額の設定に際し、対象物件の範囲の確定が必要になります。
 共用部分の範囲を決める場合、上塗(うわぬり)基準と壁真(かべしん)(壁芯(へきしん))基準がありますが、五番街マンションの場合は、規約第7条〜9条に規定されています。
壁芯基準の方が上塗基準より面積が多くなりますので、「専有部分」に火災保険を掛けるときは、規約上の上塗基準の面積で保険金額を設定することにご留意ください。

(上塗基準)
図1の内装材部分が専有部分です。

 図1の内装材部分

・上塗基準(内法(うちのり)基準)
 区分所有法では、「共用部分」の持分割合計算上、床面積は、壁その他の区画の内側線で囲まれた水平投影面積によるとされ、規約第9条では、壁心計算によると規定されています。
 規約第7条の専有部分の範囲は、壁については内側の仕上げ材または上塗り部分まで、床と天井は、床・天井のスラブ(床板)の表面までと規定され内法基準です。登記簿に記載の面積もこの基準です。

・壁芯基準(建築基準法基準)
 建築物の各階の壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積で、規約第10条に規定する別表2に記載の専有面積も同じです。共用部分の範囲および持分の床面積の計算はこの壁芯面積によります。

 火災保険、地震保険検討のご参考にしてください。

(参考文献)
1.マンション総合保険パンフレット
2.コミュニティ五番街規約 
3.建築基準法施行令第2条
4.区分所有法第14条